モンテッソーリ式英語では動画教材よりも英会話教室がおすすめ

英語教育が注目される中で、「モンテッソーリ教育」を取り入れた英語学習に興味を持つ親御さんも多いのではないでしょうか。

以前、モンテッソーリ式の英語教育法についてはこちらの記事でご紹介しました。

モンテッソーリ教育では、子どもの発達段階や自然な習得プロセスを尊重し、コミュニケーションを通じて言語を学ぶことを重視します。

モンテッソーリ教育の言語教育で重視しているもの

モンテッソーリ教育では、言語を単なる知識としてではなく、「コミュニケーションの道具」として捉えます。

言葉は人と人とをつなぐ手段であり、その本質は相手とのやりとりの中で発揮されます。

そのため、実生活の中で「相手と関わる」経験がとても重要とされます。

乳幼児期は日常会話から言語を習得する

モンテッソーリ教育では、子どもの発達段階に応じて言語教育のアプローチが異なります。

特に乳幼児期（0～6歳）は、「吸収する精神」を持つ時期とされ、環境から自然と情報を取り入れる能力が非常に高いです。

この時期に適したおうち英語は、教材に頼るのではなく、日常生活の中で英語を取り入れることが基本です。

乳幼児期の子どもは、目に見えるものや体験を通じて言語を理解します。

また、大人同士がしている会話のやりとりからも言語を習得します。

例えば、「Let’s go outside!」と言いながら一緒に庭に出る、「It’s time to eat.」と声をかけるだけで、子どもはその場面に即した言葉を吸収します。

このような体験的な学びは、動画教材では得られない利点です。

動画教材よりも英会話教室な理由

近年、動画教材が英語学習に人気ですが、モンテッソーリ教育の観点から見ると、英会話教室の方が乳幼児には適しています。

双方向のコミュニケーション

動画教材は一方的な情報提供に限られますが、英会話教室では先生や友達とのやりとりを通じて、言葉を使う練習ができます。

非言語的な要素を学べる

表情やジェスチャーといった非言語的な要素も、コミュニケーションの一部です。これらは対面でしか学べない重要なスキルです。

正しいフィードバックを受けられる

英会話教室では、発音や文法の間違いをその場で指摘してもらえるため、誤った言語習得を防ぐことができます。

例えば、子どもが「I goed to the park.」と言った場合、先生が「You mean, ‘I went to the park,’ right?」と自然に訂正してくれることで、正しい表現を学べます。

動画教材ではこのような訂正がないため、誤ったまま覚えてしまうリスクがあります。

英語教室よりも英会話教室な理由

一般的な英語教室と英会話教室の違いは、「話すこと」に重点を置いているかどうかです。

英語教室では文法や単語の暗記が重視される一方、英会話教室では実際に使える英語を学べます。

乳幼児期の子どもには、「正確に書く」よりも「楽しく話す」ことが重要です。

日本語には日本語の言語習得のステップがあり、英語の言語習得ステップとは異なる部分があります。

バイリンガルになれる環境作りとは

バイリンガルになるには、言語を「生きたもの」として学べる環境が必要です。そのためには次のポイントを意識しましょう。

１言語１つの顔を徹底する

それぞれの言語を話す人や場面を固定し、子どもが言語を混乱なく学べる環境を作る。

日常生活に英語を取り入れる

歌やゲーム、絵本などを通じて自然に英語に触れる時間を作りましょう。

実践的な場を増やす

英会話教室や英語を話す友人との交流を通じて、実際に英語を使う体験を増やしましょう。

おわりに

モンテッソーリ教育では、言語は人と人をつなぐ大切なツールと考えられています。乳幼児期には、双方向のやりとりを通じて言語を学ぶことが効果的です。「１言語１つの顔」を意識し、安定した学びの環境を整えることが、バイリンガル育児の成功のカギとなります。

動画教材も補助的な役割として有効ですが、英語を「実際に使う」経験ができる英会話教室は、モンテッソーリ教育の理念にも合致しています。お子さんにとって最適な学びの場を見つけ、楽しく言語を育む時間を作っていきましょう。