モンテッソーリ理論で考える 物を投げる子への対処法

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1歳、2歳・・・幼い子どもが物を投げる行動は、多くの親が直面する共通の悩みです。

いくら「やめて!」と止めても、エンドレスに物をポイポイと投げ続ける魔のポイポイ期。

実は、この行動には大切な発達過程が隠されているのです。

本記事では、物を投げる子どもへの対処法を、モンテッソーリ教育の視点からご紹介します。

目次

物を投げたくなる背景を理解する

子どもが物を投げる行動は、単なるいたずらではなく、成長の一環として現れる「敏感期」の一つです。

モンテッソーリ教育では、子どもが自らの成長段階に応じて、特定の行動を繰り返すことを自然なことと捉えています。

体の能力アップのため

物を投げることで手と目の協調性を学び、空間認識力を磨く重要な機会となっています。

そのため、無理にこの行動を止めようとするよりも、自然な成長の一部として理解し、適切な方法でサポートすることが大切です。

まな

この欲求を満たさないと、逆にポイポイ期が長引いてしまう可能性もあります。

子どもが物を投げる理由を考えると、その背景には「探求心」や「好奇心」があることが多いです。

例えば、物がどのように飛ぶのか、どこまで届くのか、どのような音がするのかなど、子どもはさまざまなことを試して学んでいます。

このような知識の獲得プロセスを、モンテッソーリ教育では大切にしています。

感情を言語化できないから

物を投げる行動が感情の表現である場合、子どもがその感情を認識できるようにサポートすることが重要です。

モンテッソーリ教育では、感情を言葉で表現する能力を育てることが大切です。

例えば、「今、怒っているのかな?どうしてそう思ったの?」と問いかけることで、子どもが自分の感情を理解し、言葉で表現する手助けができます。

感情の理解は、物を投げる代わりに言葉で自己表現する力を育てるために役立ちます。

ルール設定の一貫性

物を投げる行動に対する一貫したルールを設けることも、効果的な対処法の一つです。

モンテッソーリ教育では、自由と規律のバランスが重要視されています。

物を投げることが他の子どもや物に危害を加える可能性がある場合、明確なルールを設定し、そのルールを周知徹底することが必要です。

「この場所では物を投げないようにしよう」といった具体的なルールを提示し、子どもが理解しやすい形でコミュニケーションを図ることが重要です。

大人の見本

子どもたちは大人の行動を模倣することが多いため、教師や親が適切な行動を見せることが大切です。

物を適切に扱い、注意を促す方法を実践することで、子どもたちもその行動を学ぶことができます。

例えば、物を優しく扱う様子を見せることや、物を投げずに遊ぶ姿を示すことが有効です。

投げてはいけないものへの対策

投げる行動を単に「迷惑」と感じるのではなく、子どもの発達の一環として受け入れ、そのエネルギーを適切に発散させる方法を考えることも重要です。

とはいえ、何でもかんでも投げさせるわけにはいきませんよね。

そこで大切なのは、投げても安全なモノを準備することです。

まな

投げられては困るものは予め見えないところにしまうことをおすすめします。

柔らかいボールやクッション、プラスチック製の安全な物など、子どもが投げても問題のないアイテムを選びましょう。

これにより、子どもは投げる欲求を満たしながらも、安全に遊ぶことができます。

モンテッソーリ教育のアプローチでは、子どもが自らの行動をコントロールできるよう、環境を整えることが重視されています。

おもちゃ選びもその一環です。

適切なものを投げることで、子どもは満足感を得て、自然と投げる行動が減少していくでしょう。

モンテッソーリ教育では本物重視の傾向があり、ガラス製のものを取り入れるべきでは?と思うかもしれませんが、投げる時期に渡しても欲求が抑えきれず投げてしまうだけになります。

その行為がある程度落ち着いてから導入するほうがいいと思います。

子どもの手が届く範囲に投げても安全な物だけを残すことで、投げる行動に対してストレスを感じることなく、親子ともに穏やかな時間を過ごすことができます。

投げる行動が落ち着くまで

最終的に、子どもが投げる行動に満足すると、自然とその行動は消えていきます。

だからこそ、焦らずに子どもが自ら学び取る時間を尊重し、適切なサポートを続けることが大切です。

モンテッソーリ教育では、子どものペースに合わせたサポートが推奨されており、成長のリズムを大切にすることで、無理のない発達が促されます。

我が家の娘も2歳前後くらいまでポイポイしてましたが、気がついたら物を投げることはなくなってました。

ボールは投げますけどね(笑)

逆に「投げないの!」と投げる行動を抑制する生活を続けてしまうと、このポイポイ期間は長引きます。

早く脱出したいなら、投げてもいいものを投げてもらう形、おすすめです!

まな

このポイポイ期は一時的なものであり、適切なサポートをすることで自然と終わりが訪れます。

おわりに

子どもが物を投げる行動は、誰もが一度は経験する成長のステップです。

モンテッソーリ教育の視点から、投げる行動を理解し、適切なサポートを提供することで、この時期をスムーズに乗り越えられるはずです。

おもちゃ選びや環境の整え方を工夫し、子どもと一緒に成長を楽しむことが、何よりの解決策となります。

まな
幼児教室指導員 / ベビー知育インストラクター / おもちゃコンサルタント
モンテッソーリ理論の理解を深め、おうちモンテッソーリに応用する方法を研究中。医学論文や育児書を読み漁るのが好きな1児ママ。田舎で3歳児を子育て中。国際モンテッソーリ資格有。

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