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モンテッソーリ教育ではどう対処する?物を投げる子

1歳、2歳・・・幼い子どもが物を投げる行動は、多くの親が直面する共通の悩みです。

いくら「やめて!」と止めても、エンドレスに物をポイポイと投げ続ける魔のポイポイ期。

実は、この行動には大切な発達過程が隠されているのです。

この記事はこんな人向け
  • 子どもが物や食べ物を投げるのをやめない
  • 物を投げるのをやめるのがいつ頃か知りたい
  • 物を投げる子の対策を知りたい
  • モンテッソーリ教育での物を投げる子の捉え方を知りたい

本記事では、物を投げる子どもへの対処法を、モンテッソーリ教育の視点からご紹介します。

目次

子どもが物を投げる理由

子どもが物を投げるのには様々な理由が考えられます。

感情を言語化できないから

幼児期には、まだ感情をうまく言葉で表現することができず、イライラや喜びを「投げる」という行動で表現することがあります。

物を投げる行動が感情の表現である場合、子どもがその感情を認識できるようにサポートすることが重要です。

まな

子どもが自分の感情を理解し、言葉で表現する手助けすることで、物を投げる代わりに言葉で自己表現するようになります。

物の動きや性質を学んでいる

子どもが物を投げる理由を考えると、その背景には「探求心」や「好奇心」があることが多いです。

物がどのように飛ぶのか、どこまで届くのか、どのような音がするのか、自分と物との距離感など、子どもはさまざまなことを試して学んでいます。

目と手の協応・空間認識力を高めている

自分の意思で自分の手を思うように動かすために、その練習をしています。

子どもは成長の発達過程で自分の身体の操り方を体得していくため、実際に見えた世界に対しての自分の身体の動きを体感する方法の一つとして物を投げていることがあります。

物との距離感を測り、その位置へ手を運ぶこと、そして、物を掴むという動作、手を離すという動作。

自分が思ったところに自分の身体を動かすというのは、子どもにとっては大人が思ってる以上に容易ではない動きなのです。

子どもが物を投げたときの対処法

子どもが物を投げたときは、まず、どんな理由で物を投げているのかその背景を知ることにより対応を変えることができます。

感情の表現なのか、それとも新しい学びのためなのか?

行動自体を頭ごなしに禁止するのではなく、その背景を理解し、子どもの発達段階に応じた対応をすることが大切です。

物を投げる理由がフラストレーションからくる場合

感情を受け止めてあげることが大切です。

言語で表現するという方法をまだ知らない子どもたちは、言葉ではなく、行動で示すことが多いです。

そのような概念がまだ出来上がってないから、身体の動きという原始的な表現方法を選びます。

物を投げるという行為ではなく、言葉として表現する方法があることも根気強く伝えてあげてください。

投げる行動が遊びや好奇心から来ている場合

とにかく投げたい欲求を満たしてあげることが大切です。

子どもたちは、経験の中からたくさんの概念を見つけ出そうとしています。

そのための探究行動です。

これを「やめなさい」と止めてしまうと、探究の欲求が満たされず、逆にポイポイするこの時期が長引く可能性があります。

欲求がいつまで経っても満たされないと、それを満たすまで、その行動は続きます。

子どもが物を投げられる環境作り

欲求を満たすためには物を投げるという行為を満足するまでさせてあげなければなりませんが、どのように環境作りをすると良いのでしょうか。

まな

考え方や環境の整え方についてまとめます。

ルールを設けること

ルールを作ることは秩序の敏感期にある子どもたちにとって有効です。

モンテッソーリ教育では、自由と規律のバランスが重要視されています。

物を投げることが他の子どもや物に危害を加える可能性がある場合、明確なルールを設定し、そのルールを周知徹底することが必要です。

「この場所では物を投げないようにしよう」といった具体的なルールを提示し、子どもが理解しやすい形でコミュニケーションを図ることが重要です。

まな

ルールがコロコロ変わることのないように、必ず一貫性を持たせてください。

大人が見本を示す

子どもたちは大人の行動を模倣することが多いため、教師や親が適切な行動を見せることが大切です。

物を適切に扱い、注意を促す方法を実践することで、子どもたちもその行動を学ぶことができます。

まな

例えば、物を優しく扱う様子を見せることや、物を投げずに遊ぶ姿を示すことが有効です。

代替品を用意する

投げる行動を子どもの発達の一環として受け入れ、そのエネルギーを適切に発散させる方法を考えることも重要です。

とはいえ、何でもかんでも投げさせるわけにはいきませんよね。

そこで大切なのは、投げても安全なモノを準備することです。

まな

投げられては困るものは予め見えないところにしまうことをおすすめします。

柔らかいボールやクッション、プラスチック製の安全な物など、子どもが投げても問題のないアイテムを選びましょう。

このような遊びにより、子どもは投げる欲求を満たしながらも、安全に遊ぶことができます。

モンテッソーリ教育のアプローチでは、子どもが自らの行動をコントロールできるよう、環境を整えることが重視されています。

適切なものを投げることで、子どもは満足感を得て、自然と投げる行動が減少していくでしょう。

まな

子どもの手が届く範囲に投げても安全な物だけを残すことで、投げる行動に対してストレスを感じることなく、親子ともに穏やかな時間を過ごすことができます。

物を投げるのをいつ頃やめる?

きっと親の誰もが疑問に思うことです。

最終的に、子どもが投げる行動に満足すると、自然とその行動は消えていきます。

だからこそ、焦らずに子どもが自ら学び取る時間を尊重し、適切なサポートを続けることが大切です。

悩めるママ

物を投げるのが落ち着くのはいつ頃でしょうか?

まな

我が家の娘も2歳前後くらいまでポイポイしてましたが、気がついたら物を投げることはなくなってました。ボールは投げますけどね(笑)

逆に「投げないの!」と投げる行動を抑制する生活を続けてしまうと、このポイポイ期間は長引きます。

早く脱出したいなら、投げてもいいものを投げてもらう形がおすすめです!

このポイポイ期は一時的なものであり、適切なサポートをすることで自然と終わりが訪れます。

おわりに

モンテッソーリ教育において、子どもが物を投げる行動に対しては、その行動の背景を理解し、適切な対応をすることが求められます。

感情や運動欲求の発散として物を投げてしまう場合も多いため、まずはその原因を見極め、代替となる活動や安全な環境を整えることが大切です。

また、大人がモデルとなって冷静な対応を見せることで、子どもに適切な行動の指針を示すことも重要です。

まな
幼児教室指導員 / おもちゃコンサルタント
モンテッソーリ理論の理解を深め、おうちモンテッソーリに応用する方法を研究中。医学論文や育児書を読み漁るのが好きな1児ママ。田舎で3歳児を子育て中。国際モンテッソーリ資格有。

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