モンテッソーリ教育を勉強したいですが、おすすめの本はありますか?
フォロワーさんからの質問で、この質問って結構あります。
もちろん、おすすめの本はあります。
訊かれたら、紹介もしています。
ただ、直接聞いてこられた方には、個別にお勧めの本を考えてお伝えしています。
どんなことを知りたいのか?そのニーズを確認してからおすすめを伝えているので、皆さんに同じ本をお勧めしているわけではありません。
モンテッソーリ教育を学びたい人は多いと思います。
そして、モンテッソーリ教育に関する本を読んで、モンテッソーリ迷子になる人も多いと思います。
それには実はちゃんとした理由があるんです。
そこで、本選びをする前に、知っておいて欲しいことをこちらにまとめます。
私もまだまだ勉強途中であり、そんなに偉そうに言える立場ではありませんが、たくさんのモンテッソーリ文献を読み漁った経験からぜひお話させてください。
モンテッソーリ教育を学ぶために、既に皆さんは色んな書籍を手に取ってみてこられたかもしれません。
世の中には本当にたくさんの“モンテッソーリ”を謳う本が溢れています。
何冊か読んだ人は、既に何かを感じていると思います。
多分、違和感を感じているからこそ、不安ですよね。
『本ごとで言ってることが微妙に違う?』
きっとこの違和感を感じているからこそ、何が正しいのか、分からなくなってしまってると思います。
出来るだけ正しいモンテッソーリ教育をしたくて何冊も読んで勉強してるけど、読めば読むほど微妙に違うので何か釈然としない…。
そんな状況になっていませんか?
内容が違うのには、理由があります。
例えば、『りんご』という果物を「りんごを知らない人」へ説明しようとした時、数人にお願いしたとしましょう。
1人は見た目について説明をするかもしれません。
他の1人は味について説明をするかも、他の人は食感について、他の人は匂いについて、他の人は成分についてかも。
この例でお伝えしたかったのは、たとえ、『りんご』のことをよく知っている人が説明しても、その人の感性によって一部抜粋された情報で説明される、ということです。
分かりやすく、りんごの単純な情報での例を挙げましたが、りんごくらいのものであれば、さほど一部抜粋の影響は出ないでしょう。それほど情報量が多いわけでもなく、複雑な内容ではないからです。
では、これをモンテッソーリ教育に当てはめて考えてみてください。
モンテッソーリ理論はモンテッソーリ教師が1年や2年かけて勉強するような内容です。そもそも本1冊にまとまる方がおかしい濃度の量であり、とても複雑なものなのです。
そこから教師一人の価値観で情報が一部抜粋され、それが1冊の本として編纂され、出版されているのです。
お分かりいただけるかと思いますが、つまり、どんだけ本を読んでも本質になかなか辿り着けない理由はコレです。
全体ではなく、一部抜粋ばかりを見ているからです。
では、どうしたらいいのか?
教師になるための養成コースを受けるしかないのか?
正確に100%のものを習得したいのであればそうなるかもしれません。
でも、モンテッソーリ園を経営するつもりではなく、我が子をおうちで育てるのにモンテッソーリを活かす知識であれば、本を読むことだけでも十分に理論を理解するための情報は得られると思います。
ただし、選ぶ本が重要になってくるでしょう。
モンテッソーリ教育の全貌を知らない私たちが、いくら一部抜粋の本を積み上げたところで、いつまでも迷子感がある、という事実は変わりません。
この迷子を脱出する方法、実は簡単です。
モンテッソーリ教育法の創始者であるマリア・モンテッソーリ博士の本を徹底的に読み潰せばいいのです。
今風に言えば、引用ネタではなく元ネタを読め、ということですね。
伝言ゲームを想像してみてください。
直接本人から聞いた話からどんどん遠ざかっていく、というのは皆さんもよく知ってますよね。
つまり、この現象です。
本人から話を聞かないと、微妙に話が変わってくるんです。
もちろん、ご本人の著書はとても濃度が濃いですし、冊数も多いので、それを読み潰すとなると、相当な気合いがいります(笑)
本気でされるのであれば、その路線ですると、モンテッソーリ教育の真意に近づけることは間違いありません。
お手持ちの本を確認してみてください。
著者は誰ですか?マリア・モンテッソーリとなっていますか?
それがモンテッソーリ教育迷子になっている理由です。
そもそもモンテッソーリ教師と呼ばれる人たちも、博士が遺した文献を一通り読み、それをもとに勉強していくのですから。
全ての原点は、博士の言葉です。
日本モンテッソーリ教育綜合研究所で販売されている『子どもの発見』『幼児の秘密』『子どもの精神』『自己教育』の4冊の著書はおすすめです。
ただし、翻訳本であるため、日本語が少し不自然で読みづらいです。割と速読気味な私ですら、理解しながら読むには1日では読みきれず、1冊読むのに何週間かかかりました。
難解な部分も多いですが、恐らく、モンテッソーリ教育の印象が大きく変わると思います。
↑こちらの本は、博士の本ではありませんが、知っておきたい理論が詰め込まれていて入門・初心者の方におすすめな著書です。
ということで、私は、マリア・モンテッソーリ博士の著書を読み漁っています。
教育法にとても魅せられてしまい、子育てに活かすだけでなく、もっと追究したい、と思うようになっちゃいました。
子育てが落ち着いたら、教師の養成コースを受講してもっと知識を深めたいと考えていますが、今はまだ子育ての真っ只中なので、その願いは当分叶わないでしょう。(養成所が遠過ぎて…)
それでも、博士の著書を読み漁るたびに理論や精神に近づいている実感があります。
博士と同じ考えで理論実践出来てることを、本を読みながら答え合わせできている感じです。
モンテッソーリ教育というのは、理論をそのまま実践するのが正しいのではなく、子どもの観察から子供に合った方法を選んで引き合わせる大人の柔軟性が求められる教育法です。
その知識の引き出しを得るための理論ですね。
いくらモンテッソーリ教育について勉強して理論に精通している教師であっても、実践に活かせるかどうかは別問題です。
型にハマりすぎていてもいけない、型を押しつけても、それはもはや、モンテッソーリ教育ではなくなってしまっている、、、という。そういう教師も多いようですね。
モンテッソーリ教育の理論を知ることは大切です。
でも、私は、正式なモンテッソーリ教育をそのまま実践したいとは思っていません。
我が子に合わせた形でモンテッソーリ教育を活かせる方法を探したいと考えています。
みなさんもきっと同じ考えではないでしょうか?
そうであれば、選ぶ本を意識してみてください。
そして、子育てをしている中、それだけストイックに勉強するのは私の経験上、睡眠削ったり、自分の休む時間を返上で、、、めちゃくちゃしんどいし、犠牲にするものが多いです(笑)
そこまで読書に割ける時間がないのが、子育て中の親ですから。
なるべく、理論の要点を押さえていると思われる本のおすすめを紹介していきたいと思っています。
博士の本を読むのが一番ではありますが、それをする時間がない、という人にお勧めしたい本を紹介していきますのでぜひ参考にしてみてください。
なお、お勧めしているものの中で【必見】という言葉をつけてるものが、個人的な判断で優先順位高めに見て欲しいと思ってる本です。