モンテッソーリ教育の「敏感期」とは?実は逃したらおしまい…

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モンテッソーリ教育でよく聞く「敏感期」って言葉。

悩めるママ

敏感期って、逃しちゃったらおしまいなの?

まな

実は、逃したらおしまいです!

悩めるママ

うちの子、敏感期終わっちゃってるかも、もうダメ?!

まな

敏感期が終わっても、絶望しないでください。まずは、敏感期について、少し詳しく知ってみましょう。

目次

敏感期とは

敏感期というのは、オランダの科学者であるド・フリースの研究に基づいて考えられました。

彼はチョウの幼虫を研究していました。

チョウの生存本能によって、幼虫の卵は木の末端部分ではなく、安全性の高い、木の股部分に産みつけられます。

まな

しかし、孵化した場所では幼虫が食べられるような柔らかい葉がありません。

柔らかい新芽の葉があるのは、木の末端部分ですね。

では、どのようにして、そこまで辿り着くのでしょうか?

幼虫は、ある一定の時期だけ、光に対して感受性が強くなるということが分かりました。

光に対して敏感になることで、光に引き寄せられ、枝の末端を目指して移動してゆくと、そこには、柔らかい葉があるわけです。

こうして幼虫は、木の股部分で生まれながらも、飢えることなく、食べ物にありつける体の仕組みを備えていたのです。

しかし、幼虫が硬い葉も食べられるくらいに成長した頃には、光に対しての感受性は失われ、無関心になります。

そのおかげで木の末端という場所にこだわることなく、好きな場所で葉っぱを食べ歩けるようになります。

この現象は、特定の時期にだけ強い感受性が存在することを示しており、これは生物の成長過程において重要な役割を果たします。

ド・フリースは、この敏感期が生物の発達においてどのように働くのかを解明するために、他の昆虫や動物でも同様の研究を行いました。

その結果、敏感期は生物が特定の能力や特性を獲得するための重要な期間であり、この時期を逃すと、同じ能力を後から獲得することが難しくなることが明らかになりました  。

まな

ド・フリースの敏感期の概念は、モンテッソーリ博士によって人間の発達に適用されました。

博士は、子どもも同様に特定の時期に敏感な状態にあり、その感受性を利用して成長するために必要な環境を提供することの重要性を強調しました。

感受性が現れる時期と環境の特定要素が出会った時、この要素に強く惹きつけられます。

この時期に適切な刺激を与えることで、子どもは自発的に学ぶことができ、後の発達に大きな影響を与えます  。

主要な敏感期の種類

敏感期は特定の能力に関連し、子どもがそれを探求し、習得しやすい時期です。

まな

敏感期というのは、実は無数に存在しており、決まった枠があるわけではありません。

モンテッソーリ教育における代表的な敏感期について詳しく説明しますが、もちろん、これ以外にも細かい敏感期が存在するので、子どもの観察の中で注目して見てください。

1. 秩序の敏感期

「秩序の敏感期」は、生まれてすぐから6歳ごろまでに見られ、特に0歳から3歳の間に強く表れます。

この時期の子どもは、日々のルーティンや環境の安定性に非常に敏感で、秩序の乱れに対して強い反応を示します。

例えば、日常生活で物の配置が突然変わったり、ルーティンが崩れると、子どもは不安やストレスを感じやすくなります。

モンテッソーリの教室では、物の配置や日課が一定であることが重視され、これにより子どもは安心して活動に集中できる環境が整えられています。

2. 運動の敏感期

「運動の敏感期」は0歳から6歳まで続き、この間、子どもは身体の運動能力を発達させる重要な時期を迎えます。

最初は粗大運動(歩行、立ち上がるなど)が発達し、3歳を過ぎると、微細運動(手指の動きなど)に焦点が移ります。

モンテッソーリ教育では、子どもが自由に動くことができる環境を提供し、自分のペースで運動スキルを発達させることをサポートします。

運動の敏感期を通じて、子どもは身体と意識の調和を図りながら、自立心を育んでいきます。

3. 言語の敏感期

言語の敏感期は、生後すぐから6歳頃まで続き、特に2歳半から3歳の間に顕著です。

この時期、子どもは周囲で話されている言語を自然に吸収し始めます。

最初に話し言葉を学び、その後に書き言葉、そして読み言葉へと進化します。

この段階では、特に子どもの家(モンテッソーリの教育施設)で、話すこと、書くこと、読むことを通じて言語能力を伸ばす活動が並行して行われます。

重要なのは、子どもが言語を学ぶ環境での豊富な対話や書き言葉の経験が、彼らの成長に大きく寄与することです。

4. 感覚の敏感期

感覚の敏感期は、特に3歳から6歳の間に顕著で、子どもは五感を通じて世界を探求し、自己理解を深めていきます。

モンテッソーリ教育では、感覚を使って学ぶことを重要視し、感覚教具がこの時期の子どもの発達に合わせて設計されています。

例えば、視覚、触覚、聴覚、嗅覚、味覚などを活用する活動を通じて、子どもは自分の周りの環境をより深く理解し、感覚的な情報を分類し整理する力を養います。

5. 社会性の敏感期

社会性の発達は、2歳半から4歳頃にピークを迎えます。

この時期に、子どもは他者との関わり方を学び始め、自分が独立した存在であることを自覚します。

最初は自己中心的であるものの、次第に他者への関心が高まり、共感や協力の感情を育みます。

モンテッソーリ教育では、子どもたちが互いに助け合い、社会的スキルを磨く場を提供します。

6. 小さなものへの敏感期

小さなものへの敏感期は、特に1歳半から2歳頃に強く現れます。

この時期、子どもは微細な部分に特別な関心を示し、例えば小さなパンくずやアリなどの小さな物体に強く引き付けられます。

この敏感期においては、子どもの興味を尊重し、その観察力や集中力を育てるために、自由に探索できる環境を提供することが重要です。

敏感期を逃したら

敏感期が過ぎてしまっても大丈夫というのをよく聞いたりもしますが、それは解釈の仕方によるものなので、真意を理解しましょう。

敏感期というのは、一定期間に存在する特別な力であり、この時期が過ぎてしまえば、おしまいです。

この能力を借りることはできなくなるのです。

敏感期においては、特別な力が働き、本能的に「やりたい気持ち」が溢れ、吸い寄せられるように関心が向くことから、「努力する」というような意識的なものではなく、特別な学習意欲の力によって活動に向かえます。

まな

この時期に学べば、本人は活動を苦痛に感じません。

ですが、この時期が終わってしまうと、「努力する」という意識をしながら活動をするので、苦痛が伴うようになるのです。

敏感期を逃してしまっても、もちろん、能力が育たなくなるわけではありません。

まな

たくさん練習すれば育ちますが、その際に、苦痛の有無が変わるのです。

ただし、生物の世界では、敏感期が機能しない環境で生きることになった場合、「死」が待つのみ。

もしも、木の股部分に産みつけられた卵が、全く光を得られないような場所にあったとしたなら?

光がない場所では、幼虫は食べ物にありつくことができず、飢えて死ぬだけです。

まな

それくらい生物の成長にとって、生死を分けるくらい大切な時期だということを、私たち人間も理解しておきたいですね。

おわりに

モンテッソーリ教育における「敏感期」は、子どもの自然な学習プロセスを支える重要な概念です。

敏感期に適切な刺激を受けることで、子どもは自身のペースで学び、発達していくことができます。

モンテッソーリ教育は、この敏感期を尊重し、子どもが自己発見を通じて成長することを支援する理論的基盤となっています。

まな
幼児教室指導員 / 国際モンテ資格有
モンテッソーリ教具に興味を持たない感覚過敏3歳児を子育て中。我が子に合ったモンテッソーリ教育を試行錯誤する1児ママ。

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